やんしのきまぐれポート

しがないアラサーがつらつらと文章を書いていきます。

Catcher In The Spy アルバムレビューのお話。

現在開催中の

「Revival Tour "Catcher In The Spy"」

https://unison-s-g.com/20th/cits/


今回はこのツアーのためにこのアルバムを振り返り、
レビューしていく。

Catcher In The Spy

全作詞・作曲: 田淵智也
全編曲: UNISON SQUARE GARDEN

リリース:2014/8/27

1. サイレンインザスパ
2. シューゲイザースピーカー
3. 桜のあと(all quartets lead to the?)
4. 蒙昧termination
5. 君が大人になってしまう前に
6. メカトル時空探検隊
7. 流れ星を撃ち落せ
8. 何かが変わりそう
9. harmonized finale
10. 天国と地獄
11. instant EGOIST
12. 黄昏インザスパ


UNISON SQUARE GARDEN としては5作目のフルアルバム。
前作の「CIDER ROAD」から約1年半後のリリースとなった。
同期を多く入れた前アルバムと対照的に、バンドサウンドのみの楽曲が多い今作。
収録されているシングルは2曲。
「桜のあと(all quartets lead to the?)」
harmonized finale
の2つのみでアルバム曲が多めな印象。
最近のアルバムだと、
Ninth Peelが2+1曲(Nihilが微妙な立ち位置のため)
Patrick Vegee が3曲
なのを考えると、シングル曲の割合が少なく感じる。


ここからは
1曲づつ。

「サイレンインザスパイ」

アルバム曲1発目は「5枚目〜!」
ロケットスタートを切る爽快なロックチューン。
3分足らずでスッキリと終わってしまうのも1曲目としていい塩梅なのでは。

シューゲイザースピーカー」

TOUR Ninth Peel で披露されたのが記憶に新しいこの曲。
今、ライブで聴くのとはまた違った曲に聴こえるのだからまた不思議。
10年前と今とでは、バンドの音、力量が進化していったのがよくわかる1曲なのではないだろうか。

「桜のあと(all quartets lead to the?)」

激つよシングル1曲目。
ライブだとこのあたりが1ブロック目の締めになるだろう立ち位置。
最近でも披露の機会は多く、2023年に出演したフェスでは、「シュガーソングとビターステップ」 「カオスが極まる」に次いで3番目に多く演奏されている。
青春映画の主題歌のようなカラッとした爽やかさがありながらも、厚みも感じるこの曲。このアルバム発売時での集大成感が滲み出ているとも言えるだろう。

「蒙昧termination」

この曲もTOUR Ninth Peel で急に披露されたのが直近の記憶。ゴリゴリのマイナー系ロックで、これが田淵のやりたいことなんだろうとよくわかる曲。
後のアルバムでも、この位置にある曲は割とバンドの3人がやりたいように好き勝手している曲が多い印象。
テンポは早すぎず、適度にノリやすいのもこの曲の魅力だろう。前後の曲を考えると、構成的にこの曲が間に入ることによるクッション的な役割が素晴らしい。

「君が大人になってしまう前に」

このアルバムの中では聴かせるバラード枠。
前作「CIDER ROAD」でいうところの「お人好しカメレオン」と似た立ち位置。
歌詞を噛みしめて聴くと改めて良さに気付かされる。
サビのラストの音が揃う部分がとても心地よい。

「メカトル時空探検隊」

横ノリっぽい曲。
ドラえもんモチーフなのだろうか??
収録音源だと、コーラスがわかりやすく聴こえる。
遊びが多いこの曲。スロウカーヴは打てないはこの曲からも影響されていそう。(というより、この曲が本家thorow curveから影響を受けているのかも。)

「流れ星を撃ち落せ」

fiesta in chaos での披露がまだ記憶に新しい。
ゴリゴリの攻撃的ロック。
この曲は収録音源を聴いてもあまり古い印象を受けない。3:01という短さも割と軽い印象の曲に挟まったこの位置にはよい塩梅だったのかも。

「何かが変わりそう」

最近はめっきりライブでの披露が減ってしまったこの曲。直近だとfantime HOLIDAY 8
ストレートかつ疾走感のあるメロディがとても良い。
シンプルイズベストみたいな曲をここで持ってこれるのも構成の妙というか、アルバムの完成系を考えながら曲を作っていく執念みたいなものを感じさせられた。
割とこの曲で終わってもいいくらいのラスト感。
(いや、次の曲のラスト感エグいやろ。)

harmonized finale

今アルバムの激強シングル2曲目。
最近も披露の機会は多く、
LIVE on the seat のラスト
TOUR kaleido proud fiesta の1曲目
UNICITY vol.2
で演奏されている。

メッセージ性が強いかつ、同期が入ったこの曲の強さをまじまじと感じさせられる。このアルバムでのこの曲の立ち位置は、後発ではあるが、「春が来てぼくら」のアルバムでの立ち位置とよく似ている。

「天国と地獄」

ライブでも定番な曲。
改めて収録音源で聴くと、かなり遅く感じる(笑)
聴いてて楽しいけど、この曲と場違いに関してはもうライブ音源聴く方がいいかなって印象。

「instant EGOIST」

ライブではかなり盛り上がるこの曲。
収録音源ではライブ感はないが、緻密さを感じさせてくれる。
ドラムの音なんかはまだ未完成感が強く、今の彼がいかに音を完成させてきているかがよくわかる。

「黄昏インザスパイ」

最近披露されたのは、コロナ禍真っ只中のVIVALA ROCK2021
突然歌われたこの曲に思いっきりやれてしまったことを今でもよく覚えている。
田淵は斎藤くんに歌ってほしいワードを並べているにすぎないというかもしれないけれど、とにかくこの曲は歌詞から構成からいい曲がすぎる。
2Aからドラムとベースが入ってくるのも大きなポイントで、いかに斎藤くんの歌を聴かせたいのかがよくわかる。
アルバムのラスト、さらっと終わっていくのもまたいいね。
弱っている時に聴くとそっと背中を押してくれるような曲。

harmonized finale

harmonized finale

総括

リバイバルツアーに参加する前に、いい振り返りになったと思う。このアルバムのツアーはアルバム収録曲を全てセトリに入れており、この頃のある種の執念みたいなものを感じられる。ライブでよく聴く曲も多く、ライブ音源をよく聴く身としては、改めて当時の収録音源を聴くことでまた新たな感じ方を持てた気がしている。
次はリバイバルに参加してからの感想をあげるかな。
いいかげん9枚目のレビューとかもあげたいところ…。
ではまた🖐️