やんしのきまぐれポート

しがないアラサーがつらつらと文章を書いていきます。

仮面ライダーゼロワン  感想

令和最初のライダー  「仮面ライダーゼロワン」

 

また一つの物語が終わってしまった。

毎年のことではあるが、最終回はどこか寂しくもあり、達成感を感じさせてくれる。(ファイナルライブや劇場版があるので、正しくはまだあるが1つの区切りとして。)

 


2020年は大変な年になった。その影響をこのゼロワンもモロに受けることとなった。当初の予定よりも6話分短くなってしまう中、脚本を変えてあの帰着点を見せてくれたこと、最後まで番組を続けてくれたことを、まず感謝したい。

 


全体的な流れとしては、どうしても中盤のお仕事5番勝負のモタモタした感じと、登場人物の明確な目標が見えてこず、フワッとしたまま物語が進んでしまった印象がある。主人公である或人のスタンスはある意味劇中の人物のなかで1番素直かつブレないものではあったが、そこが物語を印象付けたポイントにはなり得なかった。

また、最終的に 或人 対 滅 の一騎討ちというところで物語を締めにかかったが、そのに至るまでの積み重ねが足りず、圧倒的にカタルシスが足りていなかった。この或人と滅の関係性は、仮面ライダードライブの進之介とハートにかなり近いものがあるが、どうしても「今までこの2人にそこまでの因縁があったのか?」と疑問に思ってしまうところがあった。(ヒューマギアとロイミュードの立ち位置は似ている設定ではあるが、全く違うものではある。しかし、ゼロワンとドライブには共通項が多かったようにも思う。そして、ドライブではハートが決着をつける前に消滅してしまうという結末だったが、ゼロワンではきっちりと或人の勝利で締めていたところは比較になってよかったと思う。)ゼロワンはドライブと同じく、メインライターを据えた上で、共同脚本となっており、回によって明確に差があったり、細かなところにブレがあるのも似ているところかも…。

 


ここまで書く中、どうしても気になった部分が前に出てしまっているが、1年間楽しめなかったかと言うと、それはウソになる。

まず、ゼロワンをはじめとするライダーたちのストレートなカッコ良さ。これはこの作品の支えとなっている部分だと思う。主人公のゼロワンはバッタに回帰し、ハイテクなベルトで変身。(DX玩具の出来もよかった。)バルカンやバルキリーは銃型のベルトで変身。敵である滅亡迅雷.net は無骨なベルトで変身する。多人数のライダーが異なるベルトで変身し、登場人物みんなが形態を変えて強化していく(最終的に。)ことに毎週ワクワクさせられた。とにかくライダーたちのビジュアルには全く否定的な意見がなく、120点をあげたいくらいだ。(みんなのヘイトを集めた天津垓ことサウザーだが、デザインはめちゃくちゃかっこいい。最高に悪そうかつスタイリッシュなライダー。)個人的には仮面ライダー滅が最終決戦まで初期フォームを貫き、満を辞して強化したのがかなり熱かった。幾多の主役ライダーを演じられてきた高岩さんがラスボスの立ち位置を演じられることもライダー好きにとってはたまらなかったり。

 


夏映画が延期となり、冬に公開されることになったり、これから毎年恒例のファイナルステージも残っているので、まだまだゼロワンは終わらない。消化不良のところや、謎が残った部分が多いので、ぜひゼロワンの底力をぶつけてほしいと思う。昨今の状況により、恒例となっているVシネ枠が出来るかはわからないらしいが、心からやってほしいと願っている。バルカンとバルキリーのタッグもまたみたいし、滅亡迅雷が勢ぞろいで戦うのなんて喉から手が出るほどみたい。新しいライダーがはじまってしまうけれど、まだ彼らを忘れるには早い。